SFAとは?営業支援システムを徹底解説
近年、導入が増えている営業ツールの一つがSFAです。営業ツールはSFAの他にもCRMやMAなどいくつかの種類があります。そのため、具体的にSFAでできることや、他のツールとの違いについて気になっている方は多いでしょう。
この記事では、SFAでできることを他の営業ツールであるCRMやMAとの違いをもとに解説します。また、SFAの基本的な機能や導入にあたってサービスを選ぶ6つのポイントも紹介します。
SFAとはどのような営業ツールか?
SFAとは英語のSales Force Automationの略で、日本語では営業支援システムや営業支援ツールなどと呼ばれています。
商談開始から受注までの進捗を管理することで、より効率的に営業活動ができるよう支援するためのツールです。売上や利益の拡大を目指して、近年SFAを導入する企業が増えてきています。
SFAとCRMの違い
SFAとともに使われることが多い用語にCRMがあります。CRMはCustomer Relationship Managementの略で、日本語では顧客関係管理などと訳します。
CMRは顧客との関係性を良好にするためのツールです。SFAとCRMはどちらも売上や利益を向上させることを目的としていますが、以下のような違いがあります。
- SFAは「営業活動を見える化」、CRMは「顧客を見える化」
- SFAは営業活動全体、CRMは顧客とのコミュニケーションを支援
SFAとCRMの違いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
SFAとMAの違い
営業活動で使用されるツールにはMAもあります。MAは顧客を獲得するためのツールであり、SFAとは以下のような違いがあります。
- SFAは商談から受注までの段階、MAは商談に至る前の段階を支援
- SFAは営業活動、MAはマーケティング活動を効率化
たとえば、リードの獲得が課題であればMA、見込み客を受注につなげる割合を高めたいのであればSFAの導入が効果的です。営業活動で抱えている悩みに応じてSFAまたはMAを使い分けましょう。
SFAの基本的な機能
SFAはさまざまな観点から営業活動の効率化を支援するツールです。サービスによってできること・できないことに多少の違いはありますが、ここでは多くのSFAに実装されている基本的な機能を4つ紹介します。
案件管理機能
案件管理機能を使うと、顧客に対して営業活動を開始してから受注に至るまでのプロセスを一元的に管理できます。
顧客に対して過去に提案した内容や受注確度などもチームや社内で共有できます。案件管理機能を使って進捗がよくない案件を早めに把握し、必要に応じて適切なフォローをすることで受注率を高められるでしょう。
行動管理機能
一人ひとりの営業担当者のコール数や訪問件数、成約数などといったデータを管理できるのが行動管理機能です。
営業活動が可視化されることで、公正な人事評価や営業活動の効率化が可能になります。
また、パフォーマンスが高い社員の行動データを分析し結果を他の社員にフィードバックすることで、チームや会社全体の営業スキルの向上にもつながるでしょう。
顧客管理機能
顧客について会社名や担当者名、連絡先などのデータを管理できるのが顧客管理機能です。併せて顧客とのコミュニケーション履歴なども記録できるため、担当者変更に伴う引き継ぎの際だけでなく、休暇などで担当者以外が対応するときにもスムーズです。
また、既存顧客を分析する機能も活用することで、営業機会を創出できる可能性があります。
予実管理機能
予算と実績を比較し、目標達成までの進捗をリアルタイムで管理できるのが予実管理機能です。Excelでは面倒な商品単価の変更やカテゴリーの追加なども、予実管理機能では難しくありません。
また、予実管理の目的の一つである予算と実績の乖離の要因分析も簡単にできます。さまざまな切り口から分析することで、予算達成の確度を高められるでしょう。
SFAを選ぶ際に重視すべきポイント
SFAは一度導入すると、他のサービスへ変更するのは簡単ではありません。サービス導入により確実な効果を上げるためには、ここで紹介する6つのポイントを参考に自社の業種や業態、社内プロセスなどに合うSFAを選ぶことが大切です。
操作性
SFAは一度導入したら、基本的には毎日の営業活動のたびに利用するサービスです。ストレスなく簡単に操作できることはSFAを選ぶ上で重要なポイントの一つといえます。
多くのSFAでは導入前にデモ版で使い勝手を試してみることが可能です。何人かの社員にデモ版で操作性を試してもらい、意見を参考にするとよいでしょう。
サービスの導入実績
SFAの信頼性をはかる指標となるのが実績です。他社への導入件数が多いほど、多くの企業で高い効果を上げているサービスだと考えられます。
また、実績が多いほどサービスには豊富なノウハウが蓄積されるでしょう。その結果、よりサービス内容がブラッシュアップされ、性能も使い勝手もよくなっていると期待できます。
機能の豊富さや拡張性
SFAの基本的な機能はこの記事でも紹介したとおりですが、サービスによってはさらに多くの機能が使えたり、MAなど別のツールと同様の機能を持っていたりすることもあります。
導入時点では使用予定がなくても、慣れれば他の機能の必要性を感じるようになるかもしれません。SFAを選ぶ際は機能の豊富さや、必要に応じて機能の拡張ができるかなどを確認しておきましょう。
セキュリティの高さ
SFAには日々の営業活動に関するさまざまなデータを記録するため、万が一情報漏洩などがあれば経営にとっても大きな脅威となります。特にクラウドシステムのSFAは、リスク軽減のため高いセキュリティレベルを持つサービスを選ぶことが大切です。
サービスのセキュリティの高さを知るには、多重認証やアクセス制限などのセキュリティ対策の多さを確認しましょう。金融機関などの高度なセキュリティが要求される企業への導入実績なども参考にできます。
カスタマイズ可能か
SFAはおおむねどのような業種や業態であっても対応できるように作られています。しかし、企業によっては特殊な慣行があることや既存のツールと連携させたいなどのニーズがあるかもしれません。
そのようなケースでは、SFAが比較的自由にカスタマイズができる仕様になっていることは欠かせないポイントだといえます。
クラウドサービスとの連携可否
SFA以外にもさまざまなサービスやツールを導入している企業は少なくありません。最近では特にクラウドサービスを利用している企業が多いため、使用中のサービスと連携できるかどうかはSFAを選ぶ際の重要なポイントです。
クラウドサービスと連携することで、SFA導入による営業効率改善の効果を最大限に引き出せるでしょう。
まとめ
SFAはより効率的な営業活動ができるよう多方面から支援するツールです。SFAを導入することで、営業担当者一人ひとりが抱えている案件の進捗状況を可視化することや、営業活動の無駄を省くことが期待できます。
SFAは商談から受注までの段階を管理できる点がCRMやMAとの違いです。またSFAによって操作性や使用可能な機能はさまざまです。営業活動における課題に応じて、適切なツールを導入しましょう。