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ネットリサーチとは?適切なアンケート結果を得るためのポイントを解説!

マーケティングリサーチの代表的な手法の一つに、インターネット上でアンケートをおこなうネットリサーチがあります。

本記事では、ネットリサーチの概要や、メリット・デメリット、種類と手順、効果的に実施するためのポイントなどを解説します。自社でのネットリサーチを検討中の方はぜひ参考にしてください。

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目次

ネットリサーチとは?

ネットリサーチとは、調査対象者に対してインターネット上でアンケートに回答してもらう調査方法です。「インターネットリサーチ」「ネット調査」「Webアンケート」などの名称で呼ばれることもあります。

ネットリサーチは、マーケティングリサーチの一環として、ニーズ(市場)の把握、自社商品・ブランドの浸透度、消費者意識や行動パターンの把握といった用途でよく利用されます。インターネットの普及以前からおこなわれてきた電話調査、郵送調査、訪問調査、街頭調査などと比べて、回答が集まるスピードが早く、低コストで実施できる点が強みです。

回答者が登録した情報を用いて、年齢・地域・興味がある内容など、細かく対象を絞り込んだアンケートが可能な点も特徴の一つです。マーケティングの問題解決に向けて、課題を明確化させることにつながります。

一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会が2022年7月に発表した第47回経営業務実態調査結果解説によると、2021年度ネットリサーチの推計売上高は792億円です。既存手法やその他の調査より多く、今後もネットリサーチの需要は高まると予測されています。さまざまな企業で既に利用されマーケティングに活用されているため、問題解決の糸口を見つけるためにも、ネットリサーチの活用を検討してみましょう。

ネットリサーチのメリット・デメリット

続いて、ネットリサーチのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

メリット

ネットリサーチのメリットは以下のとおりです。

  • 調査実施からアンケート結果の回収までを短時間で実施できる
  • アンケート内容に適した調査対象者からの回答を大量に集められる
  • 従来型調査よりコストが安い
  • 回答内容に応じて質問内容を分岐できるため、より確度の高いユーザーから情報を集めることが可能

インターネット普及以前のマーケティングリサーチは紙媒体が主流だったため、アンケート用紙を準備し、質問内容を印刷する必要がありました。また、配布も必要なので、時間と手間がかかるものでした。

一方、ネットリサーチであれば時間や手間を大幅に削減できます。専門のリサーチ会社を活用すれば、モニターも保有されているので募集する手間もありません。手作業による手間や印刷のコストも抑えられるのでスムーズかつ低コストでのリサーチが可能です。

ネットリサーチにかかる期間は1ヶ月ほどです。短期間で情報を集められれば、よりスムーズに製品の開発や問題解決のための対策に取りかかれるでしょう。

不特定多数の人の目にとまり、場所や時間を選ばずに回答できるので、多くのユーザーから回答を集めることが可能です。年代や性別、職業や子どもの有無など、属性を絞り込んでの調査も可能なので、問題に合わせた調査対象からの回答を集められます。

デメリット

さまざまなメリットがあるネットリサーチですが、以下のようなデメリットも存在します。

  • インターネットを利用しない層が対象の中心となる
  • 虚偽回答による信頼性の低下
  • スマートフォンによる回答者の離脱率が高い

ネットリサーチは、インターネットを利用する人にしか回答してもらえません。そのため、普段インターネットを利用しない人からの回答は集まりにくく、目的によっては正確な調査結果が得られない可能性もあります。

また、ネットでのアンケートは自由回答以外にも「はい」や「いいえ」を選ぶだけで回答できるアンケートもあります。その場合、気軽に回答できるため面倒だからと適当に回答してしまう人も中にはいるでしょう。中には、1人で複数回回答しているケースもあります。アンケートに答えることで報酬が得られる場合には特に多いので注意が必要です。

また、スマートフォンによる回答は離脱率が高くなります。パソコンと比較すると一度に表示できる項目が少なく、何度も画面を遷移する必要があるため、面倒に感じて離脱する人が多い傾向にあるためです。表示方法についても考える必要があります。

ネットリサーチの種類と調査手順

ここからは、ネットリサーチの種類と調査手順について解説します。

種類

ネットリサーチの種類

ネットリサーチにはクローズ型調査とオープン型調査の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、自社への導入を検討してください。

クローズ型調査

クローズ型調査は、リサーチ会社に登録するモニターや自社の顧客に対して実施する非公開型調査です。年齢・性別・職業・趣味などの属性によって調査対象者を決められ、より具体性のある回答を集められる利点があります。

ただし、ユーザー数が少ないと分析に必要な数の答えを得られません。その場合は、リサーチ会社に依頼し、保有するユーザーにアンケートを依頼することで多くの回答を得ることが可能です。

オープン型調査

自社サイトやWeb上で回答者を募り、不特性多数から回答を集める調査方法がオープン型調査です。より多くの回答を得たい時や、誰でも回答できる意識調査などに適しています。

誰でも回答がしやすいものの、悪質な回答が増えるといったデメリットがあります。虚偽回答をされるケースもあるので、クローズ型よりも信ぴょう性は低いでしょう。

調査手順

ネットリサーチの調査手順・流れ

ネットリサーチの調査手順は以下のとおりです。

  1. 調査企画・設計
  2. 調査表作成
  3. 調査実施・集計
  4. 分析・レポート

それぞれの流れを詳しく解説します。

1.調査企画・設計

調査企画・設計の段階では、はじめに自社の抱えている課題に対して仮説を立て、その仮説が正しいのか、間違えているのかを確認するために、どのような調査を実施する必要があるのかを考えます。

例えば「自社製品の売上が伸びない」という課題に対して「ターゲット層に認知されていないのでは」という仮説を立てた場合、「ターゲット層に対して、自社製品を知っていますか?」質問をするといった具合です。調査結果の活用法や調査するエリア、調査の対象や調査を実施する期間といった項目についても、仮説に即して設定していきましょう。

調査の対象については、本調査の前段階でもあるスクリーニング調査の実施も検討してみてください。特定の条件に該当する人を絞り込むために有効な調査です。

2.調査表作成

調査企画を立てたら、次に調査票(アンケートの質問)を作成します。以下のポイントに注意しながら作成してみてください。

  • わかりやすい表現で質問を作成する
  • 回答しやすい構成にする
  • 無駄な質問はしない
  • 誤解が生まれるような質問はしない

専門用語は伝わらないことも多いので、誰でもわかるような言葉を使いましょう。

3.調査実施・集計

調査票が完成したら、実際に調査を行いましょう。システムによっては回答期間中にも集められた速報値を確認できるものもあります。

また、調査が終われば集計に移ります。アンケートの集計方法は、単純集計とクロス集計の2つです。

各設問の回答者数や割合、平均値などをまとめる集計方法を単純集計といいます。クロス集計は、単純集計の値とモニターの属性を掛け合わせた結果を集計する方法で、より細分化した情報を把握することも可能です。

4.分析・レポート

回答が集計できたら、最後に分析とレポーティングをします。仮説との結果を照らし合わせる作業が最も重要で、仮説に合致する点があれば課題の方向性が裏付けられていることを意味します。しかし、仮説と結果に違いがあれば戦略を練り直す作業が必要です。

ネットリサーチの方法についてより詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。

調査企画や設計業務は、ネットリサーチの中でも最も肝心な作業であり、ネットリサーチを実施する企業の障壁にもなりやすいでしょう。トムスはネットリサーチの伴走支援にも対応しています。お困りの際はぜひお問い合わせください。

ネットリサーチのポイント・注意点

最後にネットリサーチを実施する際の注意点を解説します。失敗をしないためにも確認しておきましょう。

質問数を多くしすぎない

質問数が多いと途中で離脱される可能性が高くなります。

リサーチを実施する場合、1つのアンケート内でさまざまなことを聞きたくなる方も多いでしょう。しかし、たとえ報酬が受け取れるアンケートであっても質問数が多いと面倒に感じてしまい、離脱される可能性があります。まずは調査目的に即して必要十分量の質問数にすることが大切です。

また、個々の質問を難しくしないことも重要です。わかりにくい質問ばかりだと回答者はストレスに感じ、離脱したり、適当に回答してしまうケースが増える傾向にあります。わかりやすく最適な質問を心掛けましょう。

スマホで回答しやすいリサーチサイトを使う

スマホでのUI/UXが優れているリサーチサイトの方がユーザーは離脱しにくくなります。パソコンと比較するとスマホは画面が小さいので、表示される内容が見えにくくなりがちです。使いやすく、より精度の高い結果が得られるリサーチサイトを選択しましょう。

自社で悩まずリサーチ会社や支援会社に相談する

調査手順でも述べたとおり、調査企画・設計業務は非常に大変な作業です。ネットリサーチに慣れていない企業がいきなり最適なアンケート結果を得ることは難しいでしょう。調査企画が不十分であれば、的確な回答が得られず戦略の真意も明らかになりません。

ネットリサーチでお悩みの際は、ぜひ、リサーチ会社やネットリサーチ伴走支援会社への依頼を検討してみてください。知識と実績のあるプロの手により、得られる結果を最大化できます。

まとめ

今回はネットリサーチについて解説しました。ネットリサーチは、インターネット普及前に主流だった手法と比較すると、手間や費用をかけることなく多くの意見を集められる点がメリットです。

しかし、調査の企画・設計を誤ると、虚偽の回答が増える、離脱率が高くなるなどの事態につながります。ネットリサーチの経験がない企業が、最初から成功させることは難しいでしょう。

調査結果が不十分に終わらないためにも、リサーチ会社やネットリサーチ伴走支援会社の活用を考えてみてください。サポート体制が整っている会社であれば、安心して利用できます。

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